【ファッションウィッグ】アデランス(フォンテーヌ)様

(株)アデランス

業態:ファッションウィッグ
導入店舗数:200店舗
理由:販売員とお客様の密接なコミュニケーションツールがほしかった
 
 

全国主要百貨店/GMS の200店舗に顧客管理一体型iPad POSレジ

販売員とお客様のコミュニケーションを実現した
(株)アデランス担当者にインタビューしました

 
 
   NEXPO(Fpad/フォンパット)の導入担当部署である、 (株)アデランスフォンテーヌ営業企画部小野浩司部長、吉田課長、(株)アデランス情報システム部廣瀬拓生部長に導入までの経緯から今後の課題などお話を伺いました。

 

  【ワンタッチで顧客情報が。お客様に似合うヘアスタイルの提案を実現】
○質問
 「Fpad」導入のきっかけを教えてください。
★小野部長
 大きくわけて二つあります。

 アデランスの中でもフォンテーヌのファッション・ウィッグは、百貨店、商業施設などのお店で販売をしていますが、

小野部長

百貨店では、代行販売という形をとっています。つまり販売元は百貨店で発売元が弊社になるわけです。お客さまは、百貨店のレシートや領収書を持って帰られるわけで、お客さまに関するルールは百貨店のルールで実施する必要があります。

 百貨店も弊社同様、個人情報の取り扱いには厳重な注意を払っていますので、導入のきっかけになった要因のひとつに、商業施設を含め、個人情報の管理をより徹底させる必要がありました。

 Fpadを導入するまでは、店舗での顧客情報を専用の用紙に記入し、店舗内で厳重に保管していましたが、個人情報自体を直接画面に登録し管理を済ませてしまうことで、紙自体を無くし、より情報を堅牢に管理することができるため導入することにしました。

 二つ目の要因は、フォンテーヌのファッション・ウィッグは、ウィッグのヘアスタイルをお客さまに合うように各店舗でアレンジをします。お客さまに似合うヘアスタイルの提案といった販売員のアドバイスがとても重要です。そうなると、お客さまのファッションの好み、お好きなヘアスタイルなど、お客さまそれぞれの情報が非常に大切になり、ひとりでも多く、お顔の分かるお客さまをつくることがポイントになってきます。

 お客さまにお店のファンになっていただくことは勿論ですが、販売員とお客さまの密接なコミュニケーションがとても重要になってくる訳ですね。

 一方、販売の現場は、最近若い女性の販売員が増えてきていますので、様々なお客さまの情報の共有化がカギになってきます。そこで、このFpadが威力を発揮します。ワンタッチで顧客情報を検索し見ることができる、顧客情報をそれぞれの店舗の販売スタッフ全員で共有できる、これが二番目の要因です。
 
 
○質問

 200店舗に500台、Fpadを導入する際に、一番苦労されたことは。
★小野部長

 ひとつは、直営店舗だけでしたら、弊社だけの仕様で導入することができますが、百貨店や商業施設など複数の御取引先がありますので、それぞれの会社の考え方や規定があります。そのすべての会社の規定をクリアできるものにシステムをしなければならなかったということですね。また、新規店舗以外の既存店は毎日動いていますので、日々の業務をやりながら、過去のデータの転用・展開には苦労しました。

 もう一点は、弊社ではアドバイザーと呼んでいる販売員のシステムへのファーストコンタクトです。20代から60代と販売員も様々な年齢で構成されていますので、導入の理由をしっかり理解してもらうこと、そして使い方の習得です。使い方の習得は、人海戦術しかありませんでした。本社からスタッフを各支店や現場へ派遣して、約2か月間研修を実施しました。この2点が導入の際に苦労したことです。でも、最終的にはお客さまにも喜んでいただけることですので、苦労などとは思っていませんが。
 
 

○質問

Fpadには、カスタマイズの機能として追加された、お客さまの声を書き込むメニューがありますが。
★小野部長

 専用用紙に顧客情報を記入していたアナログの時代からお客さまの声を書く欄はありましたが、このメニューはとても大切なものだと考えています。お客さまの声は、企業にとっては宝物ですので、よりよいサービスを提供するためには、お客さま一人一人の特徴や好み、家族構成などを書き込む機能はなくてはならないものです。お客さまに弊社の商品を買ってよかったと思っていただくためには、なくてはならない重要な機能だと考えています。この機能を、ユーエスエスさんのNEXPOに追加し、Fpadというオリジナルの端末ができたということが大きいですね。
 
 
○質問

 販売現場のスタッフの方々の反応はいかがでしょう。
★小野部長

 お客さまの頭の型、好み、顔の雰囲気などにより、髪のスタイルを現場で整えていくというウィッグの商品特性から言っても、接客の基本というのは、お客さまと会話をしながら一緒にウィッグを作り上げていくことなんです。

 Fpadの導入前は、専用の用紙(お客さまカルテ)は、お客さま自身に記入いただいていましたが、導入後は、お客さまの隣に座り、Fpadにお客さまと一緒に記入するようになりました。これは大きな利点だと思います。お客さまと今まで以上に密接なコミュニケーションをとることができるようになったと、評判も上々です。
 
 

○質問

 お客さまの反応はいかがでしょう。
★小野部長

 お客さまには、Fpadの導入をご理解いただいていると思います。Fpadを使い込めば使い込むほど、ますますお客さまの反応はよくなると思います。
 
 

○質問
 各店舗で入力した情報は本社で瞬時に把握できますか。
★小野部長

 Fpadに入力された情報は、本社ですべて瞬時に見られるようになっています。このスピードを商品開発やサービス向上に活かしていきます。
 
 

○質問

 現状の課題を教えてください。
★小野部長

 本格スタートしたばかりですので、山積しています。まずは基本操作に慣れてもらって、本社で望んでいるオペレーションを各店舗で実施する。そして、Fpadで得た情報を分析して、様々なサービスに結び付けること、これがこれからやっていかなければならないことですね。
 
 

○質問

 導入に際し、販売員の方々に研修を行ってきた吉田さんが苦労された点は。
★吉田課長

吉田課長

 百貨店、商業施設など、それぞれにローカルルールがありますので、現状の洗い出し、つまり作業内容の棚卸が結構大変でした。それらをすべて把握したうえで、標準化していくことがとても重要です。新しいポイントの運用を覚える、操作を覚える、そのために昨年2か月にわたり、全国の各支店で導入研修をやってきましたが、百貨店の商談時期によりFpadの導入月が違ってきますので、研修を受けても、導入時期がずれてしまうと操作を忘れてしまい、販売現場からの問い合わせが殺到するなどの大変さはありました。
 
 

<情報システム部>

   可能性と発展性を兼ね備えたワン・トゥ・ワンの接客ツールに挑戦
 

○質問

   Fpad導入後、利用状況はいかがですか。
★廣瀬部長(情報システム部)

 初めての試みということで、最初は不安なところがありましたが、最終的には、わかりやすく使いやすいものになっていて、現場の利用状況も当初心配しているよりは順調に推移しているという印象です。

 従来POSで行っていたものを、タブレット1本にすることをイメージしていましたので、不安なところはありましたが、ユーエスエスさんにも定着支援をいただいたこともあり、予想以上の滑り出しだと思っています。
 
 

○質問

 現在、当初の計画の何割くらい達成できていますか。

★廣瀬部長

廣瀬部長

 フォンテーヌの店舗でウィッグを販売しているスタッフは多いのですが、本部は限られた人数しかいません。その限られたスタッフで、システムの構築から調整、そしてアレンジなど、計画通りによくできたと思っています。

 当初は、約3年のロードマップを描いていたのですが、約1年でここまで来ており、現在全体の2/3くらいは達成していると思います。今後は、このFpadを販売現場でうまく活用していくことと、販売現場で使ってみて、販売員の声やお客さまの声を活かして、機能を改善していくということだと考えています。

 これからは、その改善していくフェーズに入っていきます。ただ、ここまでやったら完成・ゴールだということはありませんので、常によりいいものに改善していきたいと考えています。本部の想像を超えた改善ができることを期待しています。
 
 

○質問

 Fpad導入後の効果はいかがでしょうか。
★廣瀬部長

 今回、営業企画部と連携を取りながら、Fpadを導入することができました。導入後の効果は、ITの側面から言いますと、いままで重たいPOSを入れていたのを、iPad自体が手軽につかえるということ、コスト面で安くできたということが、今後の可能性・発展性という意味でも良かったと思います。

 POS端末に変わるものとしても活用できますし、POSではできなかった、お客さまとの接客ツールとしても利用できる楽しみなツールですね。

 Fpad導入後、販売員の作業工数を減らすことができたということ、それによりお客さまとの接触時間を増やせたということ、お客さま情報をお客さまの同意を得て一緒に記入していくなど、お客さまとコミュニケーションを取りながらできるようになりましたので、このFpadのポテンシャルは大きいと考えています。

 しかし常にブラッシュアップが必要です。ケーススタディをつくり、次のステップにつなげることが重要だと思います。やはりPDCAが大切です。店舗全体の二割の成功事例をつくれば、残りの八割の見本となるかと思いますので、パワーユーザーの店舗を作っていければと考えています。

 情報システム部は、クロスボーダーで、様々な事業部に入っていくというのがミッションですので、そういう意味で、いいチャレンジだと思っています。今後は、アデランスの他の事業部にこの経験と実績を活用していければと考えています。

 お客さまとのワン・トゥ・ワンのコミュニケーションができる状況を増やしていきたいですね。
 
 

○質問

 今回のプロジェクトは、複数社による競合プレゼンでしたが、Fpadを選ばれた理由を教えてください。
★廣瀬部長

 今回、数社に声をかけさせていただきましたが、限られた時間の中で、内容が良くまとまりクオリティの高いものをご提案いただいたのが、ユーエスエスさんでした。ユーエスエスさんは、販売現場でのシステム構築というこれまでのノウハウもありましたし。それと熱意ですね。スタッフ全員が熱くて、仕事への熱意を感じました。経験値があって、阿吽の呼吸がとれる人を重要視させていただきユーエスエスさんとシステム構築していこうと決めました。
 
 

この度ユーエスエスは、iPad POSレジNEXPOをベースに、アデランス様と一緒に顧客管理一体型の接客ツール『Fpad』を制作しました。取り組みはまだ道半ばで課題は山積みですが、現場のご意見と弊社の熱意でお客様を楽しませるシステムづくりを日々実現しています。
今後は、本社から各店舗へメッセージの配信や販売員のモチベーションアップにつながる機能を追加していく予定です。

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